第251章

「そんなことないわ」村上美咲は口の端を引きつらせた。「ただ、あなたとククの面倒を見てくれる男の人が必要だと思っただけよ」

前田南はふっと笑った。「必要ないわ。私一人でちゃんとやれるから」

村上美咲は彼女に近づき、満面の笑みを浮かべた。「じゃあ、何人か紹介しようか。池田年さんって、すごくいい人よ。自分のコミュニティの中では羽目を外さないし、彼が知ってる人なら、当然悪い人じゃないはず」

「やめてよ」前田南は唇を尖らせた。「今はそんな気ないの。私はククと健やかに大きくなりたいだけ。それに、言葉の端々で池田年さんを褒めてるけど、もしかして本気で好きになったんじゃない?」

「そうよ、好きよ」村...

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